臨床心理士

臨床心理士とは?臨床心理士の将来性・就職先など

臨床心理士とは?、資格の種類、将来性、就職先、臨床心理士に関連する資格・仕事など、臨床心理士に関する情報を詳細に紹介しています。

資格の種類

民間資格

臨床心理士とは?

臨床心理士とは、臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の「こころ」の問題にアプローチする「心の専門家」です。


ストレスなどの「心の問題」が原因で登校拒否や拒食症などを引き起こし、悩んでいる人たちひとりひとりと向き合い、心理学の技法を用いて問題解決へと導きます。


臨床心理士は、大学院レベルの高度な専門知識と臨床経験が認定の条件となっているため、心理職の資格で最も社会的信用度と知名度が高い資格と言われています。


実際に、臨床心理士の資格所有者(5,000名)が、文部科学省の実施する全国公立中学校や小学校に1996年以降よりスクールカウンセラーとして任用(派遣)され、活躍しているのは、その代表例といえましょう。


公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会が設立され、臨床心理士の資格認定がスタートしたのは昭和63(1988)年です。


平成27(2015)年4月1日現在で29,690名の「臨床心理士」が認定されています。

仕事内容

臨床心理士の主な仕事内容は以下になります。

(1) 臨床心理査定
種々の心理テスト、面接や観察などで、クライアント(相談者)を知り、心の特徴や問題点の所在を明らかにする。

(2) 臨床心理面接
必要に応じて臨床心理学的な技法(精神分析、夢分析、認知療法、ゲシュタルト療法、イメージ療法など)を用いて、精神の回復援助をする。

(3) 臨床心理的地域援助
コンサルテーション活動:地域住民や学校、職場に所属する人々(コミュニティ)の心の健康や地域住民の被害の支援活動を行う。

(4) 上記(1)~(3)に関する調査・研究
心の問題への援助を行っていくうえで、技術的な手法や知識を確実なものにするために、基礎となる臨床心理的調査や研究活動を実施する。

将来性

臨床心理士は、ハイレベルの知識と技術をもつ「心の専門家」として高く評価されており、近年では教育・医療などの分野にとどまらず、広く社会全体で求められています。

就職先

臨床心理士の活躍の場は広範囲に渡ります。

・医療:病院の精神科・心療内科、診療所、リハビリテーションセンター、精神保健福祉センター
・教育:教育センター、スクールカウンセラー、学校内の相談室
・司法:家庭裁判所、少年鑑別所、少年院、刑務所
・福祉:児童相談所、女性相談センター、児童福祉施設
・労働:企業内相談室、公立職業安定所(ハローワーク)


※臨床経験を積んで、心理クリニックを開業する方も増えています。

臨床心理士に関連する資格・仕事

産業カウンセラー
精神保健福祉士




受験資格

臨床心理士の認定試験を受けるには、日本臨床心理士資格認定協会が定めた以下7種の受験資格基準のいずれかに該当し、かつ、これらに関する所定の必要証明資料を提出できることが条件となっています。


(1) 日本臨床心理士資格認定協会が認可する第1種指定大学院(修了後の心理臨床経験不要)を修了し、受験資格取得のための所定条件を充足している者……(「新1種指定校」という)


(2) 日本臨床心理士資格認定協会が認可する第1種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者……(「旧1種指定校」という)


(3) 日本臨床心理士資格認定協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後1年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者……(「新2種指定校」という)


(4) 本協会が認可する第2種指定大学院を修了し、修了後2年以上の心理臨床経験を含む受験資格取得のための所定条件を充足している者……(「旧2種指定校」という)


(5) 学校教育法に基づく大学院において、臨床心理学またはそれに準ずる心理臨床に関する分野を専攻する専門職学位課程を修了した者……(「専門職大学院」という)


(6) 諸外国で上記(1)または(3)のいずれかと同等以上の教育歴および日本国内における2年以上の心理臨床経験を有する者


(7) 医師免許取得者で、取得後2年以上の心理臨床経験を有する者


「心理臨床経験」とは、教育相談機関、病院等の医療施設、心理相談機関等で心理臨床に関する従業者(心理相談員、カウンセラー等)としての勤務経験を基準としています。

なお、有給を原則とするので「ボランティア」「研修員」等は認められません。

試験方式

■一次試験(筆記)
・多肢選択方式試験:100題、マークシート、2時間30分

・論文記述試験:心理臨床に関するテーマ1題、字数1,001字以上1,200字以内、1時間30分


■二次試験(面接)
一次試験での「多肢選択方式試験」の成績が一定の水準に達している人に対してのみ実施します。

・2名の面接委員による「口述面接試験」

試験日程

年1回実施(例年10月~12月に実施)

■平成27年度 臨床心理士資格審査スケジュール

・資格審査申請書類請求期間:平成27年7月6日(月)~平成27年8月17日(月)

・受験申込受付期間:平成27年7月7日(火)~平成27年8月31日(月) [当日消印有効]

・筆記試験(一次試験):平成27年10月11日(日)

・口述面接試験(二次試験):平成27年11月21日(土)、22日(日)、23日(月・祝)

合格発表日

平成27年12月中旬予定

試験地

・筆記試験(一次試験):東京ビッグサイト(東京都江東区有明3-11-1)

・口述面接試験(二次試験):東京国際フォーラム(東京都千代田区丸の内3-5-1)

合格率

・61.3% (平成22年度:受験者数 2,607人、合格者数 1,598人)
・60.6% (平成23年度:受験者数 2,740人、合格者数 1,661人)
・59.1% (平成24年度:受験者数 2,812人、合格者数 1,663人)
・62.4% (平成25年度:受験者数 2,804人、合格者数 1,751人)
・60.4% (平成26年度:受験者数 2,664人、合格者数 1,610人)

※過去の臨床心理士 資格試験 合格率はこちらから

お問い合わせ

公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会
〒113-0033
東京都文京区本郷2-40-14 山崎ビル7階
TEL:03-3817-0020
FAX:03-3817-5858
URL:http://fjcbcp.or.jp/

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